生活習慣改善は「身体にイイ事(プラス)」を増やし、「身体に悪い事(マイナス)」を減らす繰り返しです。
食習慣改善においては、「食べすぎてはいけない」とか「お菓子はよくない」とか、マイナスを減らすことばかりに目がいきがちですが、「プラスを増やす」という発想が実は大切ですし、減らすガマンより楽に実践できることが多いのです。
「ユニバーサルにイイ食指導」におけるプラス、つまり食べた方がイイ食材を三つのグループに分けたのが、
「腸!イイ食材」「選ぶ良質脂質」「抗酸化力食材」です。
順番にご説明しましょう。
「腸!イイ食材」は腸内環境を良くする食材です。
慶応病院腎臓・内分泌・代謝内科の伊藤裕教授が、ご著書「腸!いい話」(朝日新聞出版)で本当にわかりやすく解説しておられますが、腸内環境改善は単なる便秘や下痢など消化器系の病気の予防だけではなくメタボやガンの予防に直結しているのです。
いわゆる善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす食材としてまず推奨されるのが食物繊維と発酵食品です。
食物繊維は野菜、きのこ、海藻など日本人には馴染みの深い食材で摂りやすいはずですが、近年摂取量が減っています。最近白米の20数倍食物繊維が含まれる「もち麦」も注目されていますね。
発酵食品は納豆がまず一番のお勧めです。他にも味噌や醤油、漬物など、塩分量が増えないように気を付けて摂取をして下さい。麹や粕も上手に摂り入れたいところです。
納豆は付属のタレではなく、黒酢で混ぜるのが私のお勧めです。減塩になりますし、独特のコクが旨味を引き出し、しかも普通に混ぜた時より「フワッフワッ」になり驚きますよ。アカモクやもづくなどのネバネバ海藻を混ぜたり、ヒジキや切り干し大根を混ぜたり、ボリューミーにした「納豆ボール」は糖尿病の方の朝食としても秀逸です。
(続く)